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ネイティブが感じる“違和感”から学ぶ英語シリーズ一覧はこちら
「discussの後にaboutはいらない」と聞いたことがある方は多いかもしれません。
でも「I discuss about the problem.」と聞いて、パッとおかしいと気づけますか?
日本語では「私はその問題について議論する」と訳すため、違和感がなく、つい”about”をつけてしまう——。これは英語学習者が陥りやすい罠です。
この記事では、文法用語ではなく、ネイティブが感じる“違和感”という感覚に焦点を当てて、「なぜaboutが不要なのか?」を解き明かします。
まず結論:discussは“他動詞”、aboutは不要
英語の動詞には「他動詞(目的語を直接取る)」と「自動詞(前置詞が必要)」があります。
discussは他動詞なので、aboutをつける必要はありません。
✅ 正しい例:
I discussed the problem with my boss.
❌ 間違い例:
I discussed about the problem.
でも、文法だけでは腑に落ちない
学習者にとっては「about = 〜について」と覚えているため、「問題について議論する」=”discuss about the problem”と考えるのは自然です。
日本語訳をベースに考えていると、この間違いに気づくのはとても難しいのです。
ネイティブは“感覚”で違和感を覚える
ネイティブは「discussにaboutをつけたら変」と感覚で覚えているので、構文を理屈で説明しなくても違和感を覚えます。
これは日本語にも似た現象があります。
例:「いっぽん、にほん、さんぼん、よんほん」など、数字によって読み方が変わる助数詞。
「いちほん」「にぼん」「さんぽん」と言われたら、明確な文法知識がなくても違和感を覚えるはずです。
つまり、言語の“正しさ”には、文法よりも体感的なルールが大きく影響しています。
英語も日本語も「違和感=ルール」
英語学習では、「この動詞は他動詞だから前置詞はいらない」と機械的に覚えがちです。
でもネイティブは「discussにaboutをつけたら変」→「aboutつけないのが普通」と感覚ベースで刷り込まれている。
私たちも「前置詞がついていると、ネイティブなら“おや?”と感じる部分」に注目することで、英語らしさに近づけるはずです。
まとめ
「discuss about」は文法的に誤りであり、ネイティブにとっては“なんか変”と感じる表現です。
日本語訳で考えると気づきにくいこの違和感こそ、英語の“本質”ともいえる部分。
これからは「構文のルール」だけでなく、「ネイティブが自然に感じる言い方」にも意識を向けてみましょう。
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