「これどうすればいい?」「どっちがいいと思う?」——子どもが何かにつけて親に聞いてくる。
そんな場面に戸惑ったことはありませんか?
もちろん相談すること自体は悪いことではありません。でも、何事も「親に聞かないと決められない」という状態が続くと、将来、自分で判断する力が育ちにくくなってしまいます。
実はこの“自己決定力”は、特別な教育をしなくても、日常の中で少しずつ育てていけるものなんです。
日常の中でできる「決める力」の育て方
1. 小さな選択肢を日常に取り入れる
まずは、朝の洋服選びやおやつの選択など、小さな場面で選ばせることからスタート。
「赤と青、どっちの服がいい?」「おにぎりとサンドイッチ、今日はどっちにする?」
こんな2択を日常的に繰り返すことで、「自分で選ぶこと」が当たり前になります。
2. 意見を聞いたら、ちゃんと受け止める
せっかく子どもが意見を言ったのに、「でもそれはちょっと…」と親が否定してしまうと、「言っても無駄」と感じてしまいます。
「どこに行きたい?」「何が食べたい?」と聞いたなら、できる範囲でその意見を尊重してあげましょう。
「自分の声が届いた」と実感することが、次の判断にもつながっていきます。
3. 成功体験を積み重ねる
選んだ結果、「楽しかった」「うまくいった」という経験があると、子どもは「自分で決めるのって面白い」と感じます。
たとえば公園で遊び方を自分で決めてみたり、買い物のメニューを選ばせてみたり。小さな成功が自己決定力の土台になるのです。
親が気をつけたいこと
子どもが何かを選んだとき、つい「それは無理」と言ってしまいたくなること、ありますよね。
でも、否定され続けると、子どもは「どうせ決めてもダメなんだ」と思い、自信をなくしてしまいます。
- できるだけ「まず聞く・受け止める」姿勢をとる
- 時間がかかっても、すぐに口を出さず見守る
- たとえ失敗しても、「それも経験だね」と受け止める
そうした積み重ねが、「自分で選んでいいんだ」という安心感を育てます。
まとめ:「決める力」は、これからの時代に必要なスキル
将来、子どもたちが直面するのは、正解のない問いがあふれる社会です。
そんな時代に必要なのは、自分で考え、選び、行動できる力。
その土台は、家庭の中の「どっちにする?」「どう思う?」というやりとりから始まります。
日々の暮らしの中で、小さな“選ぶ練習”を続けていきましょう。
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